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Vol.83 新興企業の銘柄との付き合いかた

 前回、成長過程にある新興企業の経営判断は、“良くも悪くも手さぐり”であることをみてきました。今回は、そんな新興企業の銘柄との付き合いかたをみていきたいと思います。

■新興企業の銘柄こそ株式投資の醍醐味

 今、皆さんのポートフォーリオには新興企業の銘柄は入っているでしょうか。少し前までは個人投資家に大人気だった新興企業の銘柄ですが、2006年1月のライブドア・ショックを機に、1部の大型銘柄に乗り換えたり、円安進行の相場も手伝ってFX(外国為替証拠金取引)に投資対象を移す人もいるようです。

 でも、私は依然として中身のある新興企業の銘柄たちの未来が楽しみでなりません。 

 もちろん、すべての銘柄が期待できるとは思いません。見抜くべきは、5年後10年後、市場規模が拡大する事業であるかどうか、そして、その業界をリードする企業となる可能性があるかどうかです。

 新興企業の銘柄は年齢で例えると、上場以前の黎明期を20代とすれば、今は30代半ばの企業が多いのではないでしょうか。

 これは私の個人的な印象ですが、自分の考えを実践できる立場について、バリバリと仕事をしているのは40代の方が多いように思います。実績や経験、体力?などが一番バランスの取れた時期なのかもしれません。企業が最も大きく成長するのも、そんな脂がのった時期なのです。確かに、大企業のなかにも新事業開発部門など、時代の変化やニーズに合わせた商品やサービスの開発を手掛るところはたくさんあります。老舗の変革といえるそのような努力もとても魅力的だと思います。ただ、進捗スピードや株価への影響を新興企業の銘柄と比べると、小回りの効く新興企業に対し、大所帯の大企業には決断の遅れや主力事業の業績に左右されやすい側面があります。(なかには単独上場を果たすケースもありますが)

 現在の新興企業の銘柄には、潜在的な需要を考えると、売られすぎと思える銘柄が少なくありません。60代以上で、“業界にその人あり”と言われる重鎮のような老舗大型銘柄や他の金融商品とのバランスを考慮しながら、手さぐりの舵取りを見守っていく。そんなスタンスで新興企業の銘柄を保有することは株式投資の醍醐味そのものだと思います。   

 但し、気をつけたいのが買い時です。急騰した後、底値が未だつかめない状態の銘柄や、外国人持株比率が高く、期待も大きいけれど、相場動向によってはまとまった売りもでやすい銘柄などは特に神経を使います。また、新興企業の銘柄に限ったことではありませんが、見込み違いがわかった場合は損切りが必須です。

 一方で、売られすぎていた場合のナンピン買いが効果的なのも新興企業の銘柄の特徴です。

 具体的には、新興企業の銘柄向けに資金を設けて、その範囲で数社に分散し、例えば5社に1社程度が、未来の老舗銘柄に向け手ごたえを感じながら、順調に航海をしてくれれば成功と考えてよいのかもしれません。自分でつくった新興企業の銘柄パックのうち、トヨタやホンダ、松下やソニーのような銘柄が1つでもあれば、資産に育つのですから。

今回のポイント

1.新興企業の銘柄は、“良くも悪くも手さぐり”の状況にある!
2.新興企業の銘柄への投資は、5社のうち1社でも有力企業を見抜けば、資産を築けることが最大の魅力!

 野尻美江子

マネー
投資・運用生命保険自動車保険ローンクレジットカードキャッシングソニーグループ

 


2007-08-28 12:18  nice!(0)  コメント(1)  トラックバック(0) 
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コメント 1

履歴書の封筒

とても魅力的な記事でした!!
また遊びに来ます!!
ありがとうございます。。
by 履歴書の封筒 (2011-12-20 14:55) 

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