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Vol.81 株が急落時の含み損をどうする?!

VOL.80では、突発的要因で株価が急落した場合の含み損を避けることは非常に難しく、そのような相場局面では、含み損はあって当たり前?!だということをみてきました。とはいえ、含み損を抱えたままでは困ります。そこで今回は、急落でできた含み損をどうしていくかを考えていきましょう。

■急落でできた含み損に立ち向かう!

 まず最初にやるべきことは、

 相場急落の原因を調べ、その影響度を見極めること。

 そして、

 保有銘柄の現状と急落後のマーケットの様子を幅広くかつ素早くウォッチしてみましょう。

 保有銘柄が受けた急落の影響を、チャートや信用の取組みなどからチェックしていきます。同時に、一時的な下げと判断した場合忘れてはいけないのが、相場全体が急落して保有銘柄の株価が下がったということは、保有銘柄以外の銘柄も下げていて、必要以上に売り込まれている銘柄が存在する可能性が高いということ。日頃、リサーチしている銘柄のなかで、株価水準がネックとなって投資できないでいたものや、大きく売り込まれたセクターの成長性を冷静かつ素早く調べていきましょう。その結果、保有銘柄は十分回復する要素を持っているとなれば、下落を受け止めて、そのまま保有する選択になるでしょう。一方、急落後の状態が、保有銘柄よりも良好で、早めの回復が期待できるものがあれば、含み損を実損に確定してでも乗り換える価値がある場合もあります。また、VOL.6566でもみてきたように、銘柄入れ替えのチャンスにもなります。

 影響が限定的な急落時の乗り換えは、バーゲンセールと同じで早い者勝ちです。たちどころに挽回というのは難しくても、含み損の一部を、必要以上に売り込まれた銘柄の戻りで埋めていく対策です。このとき日頃から、いざというとき参戦できる資金として少額でもMRFなどにプールしておくと、素早く行動でき、実損を確定せずに済む場合もあります。近年は、単元株でも10万円程度から投資できる銘柄も増えていますし、急落をきっかけに一定額のプールを検討してみるといいと思います。仮に30万円だとしても、10万円程度の銘柄なら3単元買うことができます。少額でも含み益がでてくると、保有銘柄全体の戻りを待つ活力になりますから。

 ただし、これらは急落の影響が限定的な場合の対策になります。相場全体が不透明なときは、その影響も大きくなりやすく、かつ、見極めが非常に難しいものです。のちのち、歴史的な転換点となるような局面では、一定の影響を受けるのは避けられないかもしれません。どんなに調べても不透明さが払拭できない場合には大きな決断が必要になってきます。投資履歴や成績にも寄りますが、個々の事情による最終的な目安としては、株式市場に投資している自己資金=元本を割り込まない範囲ということになるでしょう。つまり、株式市場でつくった利益がなくなって振り出しに戻った段階です。(厳密には税金や健康保険料などを考慮する必要あり)「休むも相場」というように、激流に逆らっても明らかに不利です。不透明な情勢が払拭されるまでは静観する、銘柄はいつでも買い戻せるという気持ちを忘れないことも大切です。ただし、市場全体の方向性からみて、今の日本株市場に、相場が急落するような歴史的転換点が直ちに訪れるとは考えにくいと言わざるを得ないでしょう。1部の大型銘柄・新興市場の有望銘柄・TOPIX連動のETFなど、戻りのスピードは違っても、上昇相場のトレンドの中で、中身を調べぬいた投資ができていれば、含み損はやがて解消できるはずです。注意したいのは、相場全体のトレンドの見極めとともに、焦るあまり自分の抱えられるリスク許容度を逸脱した投資を行ってしまうことです。状況を精査しながら、“焦らずゆっくり”も立派な含み損対策だと思います。

今回のポイント

1.すべての個人投資家に、最大効率を求める運用が必要なのかということ。
2.含み損には、相場全体のトレンドを見極めつつ、冷静さを持って立ち向かおう!

 野尻美江子

マネー
投資・運用生命保険自動車保険ローンクレジットカードキャッシングソニーグループ

 


2007-08-14 13:11  nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
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