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Vol.65 株価急落時の対処の仕方について

 今回は、急落時の対処についてみていきたいと思います。

■戻り方には違いがある

 ここ数年の市況動向や、海外も含めマーケットに影響を与えそうなイベントの日程などに注意していても、07年2月下旬から3月初旬に起こった、いわゆる「世界同時株安」のような局面を無傷で回避するのは難しいものです。それに、中・長期で取り組んでいる銘柄をいちいち売買する必要があるのかという見方もあるわけです。

 ただ、株価というものは、本来、その企業の本質的価値をもって評価されるはずですが、皆さんもよくご存知のように、株式市場が決める日々の株価には、上昇にも下落にも“行き過ぎ”が起こります。これが以前に触れた株式市場の歪みとなっているわけです。

 急落時には、結果として、そのような歪みが修正されたに過ぎない銘柄もあるでしょうし、必要以上に売られている銘柄もあるはずです。とにかく、市場が一度シャッフルされたような状況になりやすいので、チャンスが転がっている可能性が高く、保有銘柄の下落ばかりに気を取られているのはもったいない気がします。というのも、個別銘柄には、それぞれ銘柄の個性によって、その銘柄が落ち着く“上昇スピード”があります。たとえ急落時でも、いち早く下げ渋りをみせる銘柄もありますし、下げが下げを呼び、大底がつかみにくい銘柄もあります。一方、この違いは、保有銘柄の下げ方においても同じことが言えるわけです。

 もちろん、中・長期で取り組む銘柄であって、投資しているマーケットにとってみれば連鎖的な影響による一時的な急落と判断したのなら、そのまま何も動かさず、“行って来い”の株価変動をやり過ごすことも、資産を築く過程での重要なポイントだと思いますが、相場動向に合わせて、比較的短期で運用している銘柄や、図らずも保有している“塩漬け状態”の銘柄にとっては、動かす良い機会?!になることも少なくありません

 急落局面は、日頃、眼を背けてしまいがちな“塩漬け銘柄を再生するきっかけ”

と捉え、保有銘柄全体を、今後のマーケットを予想しながら、今一度、見直してみる機会と考えることも出来るはずです。次回は、銘柄を入れ替える際の注意点を見ていきたいと思います。

野尻美江子

マネー
投資・運用生命保険自動車保険ローンクレジットカードキャッシングソニーグループ


2007-04-24 15:43  nice!(0)  コメント(2)  トラックバック(0) 
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コメント 2

renbajinharuhi

こんばんは、野尻さん。
>一時的な急落と判断したのなら、そのまま何も動かさず、“行って来い”の株価変動をやり過ごすこと→一番つまらないと思われている方法ですが、動くことが必ずしもプラスに働くとは限らないので、重要な選択肢の一つです。休むも相場と一緒で、何かしら売買することしか考えない人が多い中、この点に触れているところはさすがです。

本当に怖いのは値幅の大きさではなく、いつ終わるのかが解らない、時間的な長さを伴う下げなのです。値幅が大きくても短期に終了すれば、リバウンド狙いの買いもすぐに入るし、投資家のセンチメントも戻るのが早いのですが、時間が長いと新たに買いを入れる投資家が次々にやられ、だんだんと投資家のセンチメントが冷え込んでいきます。そうなると立ち直ることが難しくなります。
この点についてどう思われますか?
by renbajinharuhi (2007-04-30 22:50) 

野尻美江子

renbajinharuhiさん 
いつもコメントを頂き、ありがとうございます。(それなのに、お返事がなかなか出来ず申し訳ございません。)
相場の急落において本当に怖いのは、renbajinharuhiさんがおっしゃるように、終わりの見えない下げであり、マーケットの景色が一変するような局面に陥ったときでしょう。歴史をみても、下落が始まった初日に、全ての投資資金を引き上げる決断が人間にできるかといえば疑問です。ただ、日頃からアンテナを張っておくことは可能で、全てとはいかないまでも、段階的な対処で大やけどをせずに済めば、大暴落からの回避はできたといえると思います。やはり、上にも下にも、相場の転換点をいち早くつかむべく、日頃のマーケットリサーチが威力を発揮しますよね。ちなみに、私は、http://www.bloomberg.co.jp/markets/wei.htmlhttp://www.w-index.com/などを活用しています。今後とも応援して頂けると幸いです。
by 野尻美江子 (2007-09-21 20:43) 

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